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フリーランス実用2026年4月3日6分で読める

地方在住フリーランスエンジニアの案件の探し方|東京の案件を地方から受ける現実

Takabo
Takabo

フリーランスエンジニア|エンジニア歴14年|正社員 × フリーランス × 技術顧問

「地方に住んでいるけど、フリーランスエンジニアとして働ける案件はあるのか?」

結論から言うと、あります。ただし、知っておくべき現実もあります。

リモートワークの普及によって、地方在住でも東京の案件を受けられる環境は整ってきました。レバテックフリーランスの公表データでは、リモートでの参画率は91%以上(2023年4月〜2024年4月実績)。大半の案件がリモート対応しています。

出典: レバテックフリーランス

しかし、「リモート可」と「フルリモート」は違います。「月1回の出社あり」「初月だけ常駐」など、条件は案件ごとに異なります。地方在住だからこそ押さえておくべきポイントを、この記事で解説します。

リモートワーク全般の事情についてはリモートワーク事情の記事で解説していますので、あわせてご覧ください。

「リモート可」の3パターン

エージェントの案件情報に「リモート可」と書いてあっても、実態は大きく3つに分かれます。

パターン1:フルリモート

出社は一切不要。全国どこからでも参画可能。オンボーディング(初日の導入)もオンラインで完結。

地方在住なら、まずこのパターンを狙うべきです。

多いのはWeb系・SaaS系のスタートアップや自社サービス企業。モダンな技術スタック(React、Next.js、TypeScript、AWS等)の案件はフルリモート率が高い傾向にあります。

パターン2:一部出社あり

基本はリモートだが、月1〜2回の出社が求められる。チームビルディングや重要な打ち合わせのために集まる形式。

地方在住でも出社の頻度と場所次第で対応可能です。月1回の東京出社なら、交通費と時間の許容範囲で判断できます。ただし、交通費が自己負担なのか、クライアント負担なのかは契約書チェックリストでも触れているように、必ず契約前に確認しましょう。

パターン3:リモート可(ただし条件付き)

「初月は常駐、2ヶ月目からリモート可」「週1出社必須」「クライアント都合で常駐に切り替わる可能性あり」など、条件が付いているケース。

地方在住だと初月の常駐がハードルになることがあります。1ヶ月間だけ東京にウィークリーマンションを借りるか、初月から完全リモートで交渉できるかは、案件とエージェント次第です。

実務のコツ

エージェントに案件を相談する際、「地方在住でフルリモート希望」と最初に伝えましょう。条件に合わない案件を紹介される無駄を省けます。また、「月1回程度の出社なら対応可能」のように柔軟性も示すと、紹介される案件の幅が広がります。

地方在住フリーランスのメリット

生活コストが圧倒的に安い

東京の案件を地方から受ける最大のメリットは、東京水準の単価で地方の生活コストで暮らせることです。

項目東京23区地方都市(例:静岡)
家賃(1LDK)12〜15万円5〜8万円
駐車場3〜5万円0.5〜1万円
食費外食中心だと高め自炊しやすい環境

月単価70万円の案件を受けている場合、東京在住と地方在住で生活コストの差だけで月5〜10万円の手取りの違いが出ます。年間にすれば60〜120万円。これは無視できない金額です。

資金面の詳しいシミュレーションは資金計画の記事で解説しています。

通勤がゼロ

当たり前ですが、地方在住でフルリモートなら通勤時間はゼロです。東京で常駐していた頃の往復2時間が丸ごと自由時間になります。この時間を副業、スキルアップ、家族との時間に充てられます。

集中できる環境を作りやすい

東京の狭い賃貸では仕事部屋を確保するのが難しいですが、地方なら広い部屋を安く借りられます。専用のデスクとモニターを置いた作業部屋を確保するだけで、生産性は大幅に上がります。

地方在住フリーランスのデメリット

メリットだけではありません。デメリットも正直に書きます。

フルリモート案件は全体の一部

リモート参画率91%とはいえ、その中にはパターン2(一部出社あり)やパターン3(条件付き)も含まれています。完全に出社ゼロで対応できる案件に絞ると、選択肢はかなり減ります

特に以下の案件はフルリモートが難しい傾向にあります。

  • 金融系(セキュリティ要件が厳しい)
  • 官公庁系(閉域ネットワークでの作業が多い)
  • 大企業の基幹システム
  • チーム規模が大きいプロジェクト

月1出社の交通費・時間コスト

「月1回くらいなら出社OK」と思っていても、地方によってはそれなりのコストがかかります。

出発地東京までの新幹線(往復)所要時間(片道)
静岡約12,000円約1時間
名古屋約22,000円約1時間40分
大阪約28,000円約2時間30分
福岡飛行機で約30,000〜50,000円約2時間(空港移動含む)

交通費がクライアント負担かどうかは案件次第です。自己負担の場合、月1回でも年間で14〜60万円のコストになります。

孤独になりやすい

フルリモートで地方在住だと、エンジニア同士のリアルな交流機会が極端に少なくなります。東京ならミートアップや勉強会に気軽に参加できますが、地方ではそうはいきません。

対策としては、オンラインコミュニティへの参加や、地方のコワーキングスペースの活用が挙げられます。リモートワーク事情の記事でも生産性を上げるコツを紹介しています。

タイムゾーンの問題はないが、コアタイムはある

日本国内なら時差はありませんが、チームのコアタイム(例:10時〜18時)に合わせる必要がある案件は多いです。「朝5時に起きて朝活で仕事を終わらせて昼から自由」というライフスタイルは、コアタイムがある案件では難しい場合があります。

地方から案件を探す具体的な方法

ステップ1:エージェントに「地方在住・フルリモート希望」で登録

大手エージェントに登録する際、プロフィールに「地方在住」「フルリモート希望」を明記します。

各エージェントのリモート案件の傾向:

  • レバテックフリーランス:リモート参画率91%以上。案件数が多いため、フルリモートに絞っても選択肢がある
  • ギークスジョブ:リモート案件が多数。地方在住者にも対応
  • Midworks:フルリモート勤務は一定の言語で2年以上の経験が条件(Midworksレギュレーションより)

各社の詳しい比較はエージェント3社比較をご覧ください。

注意

エージェントによっては、初回面談(エージェントとの面談)を東京のオフィスで行うケースがあります。最近はオンライン面談に対応しているエージェントがほとんどですが、事前に確認しておきましょう。

ステップ2:技術スタックでフルリモート率を上げる

フルリモート案件は技術スタックによって偏りがあります。

フルリモート率が高い技術:

  • React / Next.js / TypeScript
  • Vue.js / Nuxt.js
  • Node.js / Python
  • AWS / GCP
  • Go / Rust

常駐率が高い技術:

  • Java(金融・大企業系が多い)
  • C# / .NET(業務系が多い)
  • COBOL(言うまでもなく)

モダンなWeb系の技術スタックを身につけておくことが、地方在住フリーランスにとっては生存戦略になります。求められるスキルの全体像は2026年フリーランスエンジニアに求められるスキル一覧で解説しています。

ステップ3:面談で「フルリモートで成果を出した実績」を伝える

クライアントが地方在住のエンジニアを受け入れる際に気にするのは、**「リモートでもちゃんと稼働してくれるのか」**です。

面談では以下を意識して伝えましょう。

  • フルリモートで参画した過去の案件と成果
  • 非同期コミュニケーション(Slack、GitHub等)での業務経験
  • 自律的にタスクを進められるエピソード
  • 出社が必要な場合の対応可否と頻度

面談対策の詳細は案件面談対策の記事スタートアップ面談ガイドをご覧ください。

ステップ4:複数エージェントに登録して比較する

フルリモート案件は選択肢が限られるからこそ、複数のエージェントに登録して網を広げることが重要です。エージェントごとに持っている案件が異なるため、1社だけだとフルリモート案件が見つからなくても、別のエージェントにはあるということがあり得ます。

月1出社にどう対応するか

フルリモートに絞ると案件が減る。でも月1出社OKにすると選択肢が大幅に広がる。地方在住フリーランスにとって、月1出社を許容するかどうかは大きな判断ポイントです。

交通費の確認

  • 契約書に「交通費実費精算」と書かれているか
  • 上限額があるか(「月3万円まで」等)
  • 宿泊が必要な場合の宿泊費はどうか

交通費が全額自己負担なら、その分を含めて単価を評価する必要があります。

出社日の過ごし方

月1回の出社日を最大限に活用するのがコツです。

  • 対面でしかできない打ち合わせをまとめて入れる
  • チームメンバーと1on1やランチに行く
  • オフィスの雰囲気やチームの空気感を肌で感じる

リモート中心だからこそ、数少ない対面の機会を大切にすることで、チームとの信頼関係が深まります。

会社員のまま地方で副業フリーランスを始める

ここまで完全独立を前提に書いてきましたが、会社員のまま副業としてフリーランス案件を受けるという選択肢もあります。地方在住であれば、本業はリモートOKの会社に勤めつつ、空いた時間で副業のフリーランス案件を受けるスタイルが可能です。

  • 本業の収入があるため、フルリモート案件が見つからなくても焦らない
  • 副業で実績を積んでから、完全独立を判断できる
  • 社会保険は本業側でカバーされるため、手取りが有利

副業フリーランスの始め方は副業フリーランスの始め方で、税金面は副業確定申告ガイドで詳しく解説しています。

まとめ

  • 地方在住でもフリーランスエンジニアとして東京の案件を受けることは可能
  • リモート参画率は91%以上だが、フルリモート(出社ゼロ)に絞ると選択肢は減る
  • 「リモート可」の実態は3パターン(フルリモート / 一部出社 / 条件付き)。必ず確認する
  • 最大のメリットは東京水準の単価 × 地方の生活コスト
  • モダンなWeb系の技術スタックがフルリモート案件の獲得に有利
  • 月1出社を許容すると案件の選択肢が大幅に広がる。交通費の条件は必ず確認
  • エージェントには「地方在住・フルリモート希望」と最初に伝える
  • 複数エージェントに登録して網を広げるのが鉄則

まだエージェントに登録していない方は、エージェント3社比較から始めてみてください。フリーランスの始め方全体はフリーランスの始め方で解説しています。

Takabo
Takabo

フリーランスエンジニア|エンジニア歴14年・100超のプロジェクト経験|Next.js / Laravel / AWS / GCP / Firebase / Supabase / OpenTelemetry

正社員 × フリーランス × 技術顧問のハイブリッド型で活動中。 得意領域はアプリケーション設計と、技術 × 戦略を一気通貫で回す 0→1 の立ち上げ。1→10 のブラッシュアップも数多く経験してきた。 営業出身からエンジニアに転身し、SES・受託・自社サービス・スタートアップ、合同会社の経営まで全部経験。省庁・金融・医療など業界も選ばず、14年で100超のプロジェクトに関わっている。エンジニア採用の経験もあり、採用する側の視点も持っている。

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